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アリスは憂鬱な夢をみる

帽子屋邸


帽子屋邸





帽子屋邸

ファッショナブルで奇抜なデザインの帽子屋邸は、金色や赤色を基調にした外壁が、まるで家主の派手な衣装のように、目を引くデザインで建てられています。屋根は斜めに歪んだ形で、上部には常にシルクハットをかぶった大きな風見鶏のような装飾が載っています。まるで帽子屋が一つ一つ選んだアクセサリーのように、細部まで装飾が施されています。
門から続く玄関前の石畳の道は歩くたびに色とりどりの花が開く不思議な道です。道の両側には巨大な花のオブジェが立っており、花びらが風に揺れるとまるで生きているかのように香りが立ち上ります。

庭にはシンプルながらも豪華なテーブルセットが並べられた広場があり、季節ごとに変わる異なるテーマのお茶会が開催されます。大きなカップやティーポットのオブジェが花壇に埋め込まれており、そこを見るだけでも自分が小さくなってしまったお茶会のような不思議な雰囲気が漂います。
庭の一部は逆にミニチュアのお茶会スペースがいくつか点在しており、訪れる者が自由に席を選んで座れるようになっています。お茶の準備もすべて自動的に行われる仕掛けがあり、カップに注がれるお茶が毎回微妙に違う種類になるという魔法がかかっています。

 庭の一角には幻想的な池があります。池の水面は星空を反射するような輝きを持ち、池の中には時折、美しい水の精霊のような存在が現れることもあるのだとか。ここでもお茶会が開かれることがあり、池の水面に浮かぶ花びらを見ながらお茶を楽しむことができます。

庭の草木は毎日少しずつ位置を変えるように不安定な性質を持っています。訪れるたびに、庭の風景が微妙に異なって見えるので、毎回新鮮な驚きを感じることができます。時には、木々がお茶のカップを運んでくれるような不思議な瞬間もあるのだとか。


家の中

家の中央には天井の高い広間があります。天井はガラス張りで、外の星空がそのまま部屋の中に流れ込んで見えるそうです。広間の中央には巨大なシャンデリアが吊るされており、その輝きはとても美しく、目を奪うことでしょう。広間には常にパーティーの音楽や紅茶の香りが漂っており、訪れる者に居心地の良い空間を提供します。
家具はどれもユニークなデザインで、一つ一つが時間をかけて選んだアクセサリーのように個性的で豪華です。椅子は不規則な形をしており、テーブルは巨大なティーカップを模した形状で、壁には鏡や絵画が複数飾られ、訪れる者にその芸術品の一部になったかのような錯覚を与えます。
帽子屋邸にはいくつかの隠し部屋と秘密の通路が存在し、訪れる者を驚かせます。
特に帽子屋は迷路のように配置された本棚を使って、どこからでも秘密の部屋に入れる仕掛けを作っているそうです。一見普通の壁の一部が回転すると隠された部屋に通じる通路を開くのだとか。

家の中には帽子屋の工房があり、豪華な帽子のコレクションや様々なドレス、多すぎるほどのトルソーが並んでいます。ここでは帽子屋が作り出す新しいデザインの作品展示されており、それだけではなく、床には歯切れや糸などが散らばっているのでお世辞にも片付いているとは言えません。

帽子屋の工房に続く一角には、三月兎のアトリエがあります。その作りは絵画や彫刻が作成途中のものを含めていくつも並び、それだけでもギャラリーのようになっています。三月兎が作り出す独特のアートは色鮮やかな絵画だけではなく、不気味な彫刻まで幅広いジャンルで並べられています。アトリエの中には時折絵具や粘土の匂いが漂い、創造的な雰囲気が感じられます。


帽子屋の部屋

部屋は非常に広く、高い天井が圧倒的な存在感を持っています。壁は鏡面仕上げの黒い大理石で装飾されており品のある高級感があります。天井には金色のシャンデリアが吊るされており、時折その輝きが光を反射して部屋全体を煌めかせているようです。床は深い紫色の絨毯が敷き詰められており、足音を忍ばせるように静かな雰囲気を保っています。絨毯の中には不規則なパターンが織り込まれているのが特徴です。
ベッドは大きな四柱式で、シルクやベルベットの豪華な布地が使われています。ベッドの上には常にシルクハットが数個並べられ、帽子屋がその日のファッションを選ぶための最初の段階として使われているのだとか。ベッドの周りには鏡のフレームが装飾されており、髪や服装をチェックするために使用されることが多いそうです。壁には派手な額縁の中に入った絵画や巨大な時計が飾られ、絵画の中には奇妙な帽子をかぶったキャラクターが描かれており、これらは帽子屋が過去に訪れた場所や会った人々を三月兎が描いてくれたそうです。
部屋の一角には大きな木製のデスクがあり、帽子屋の事務仕事が行われる場所です。デスクにも様々な種類の帽子が並べられており、周囲には布やリボン、刺繍の道具など、作品つくりに必要な道具が散らばっています。目を引くような大きな鏡も置かれており、それは作業後に自分の姿をチェックするためのものだそうです。
部屋全体は暖かな光で照らされており、赤や金色のアクセントが強調されています。壁には薄い金色のレースカーテンが掛けられており、外の光が温かく部屋に差し込むようになっています。この部屋は非常にスタイリッシュで洗練された空間ですが、同時にその冷徹で計算された美しさが、訪れる者に少し圧倒的な印象を与えます。


三月兎の部屋

部屋は一見すると非常に乱雑で整理されていない印象を与えますが、その中に巧妙な美的感覚が潜んでいます。天井は高くて壁は白いキャンバスで覆われており、そこに三月兎のアートが自由に描かれています。床はコンクリート仕上げで、いくつかの絵具の染みや粘土の痕跡が点々とあります。その中に不揃いに置かれたアート用具や作品が散乱しており、その空間はまるでアトリエのようです。
三月兎のベッドは木製のフレームに、粗末なリネン布がかけられています。ベッドは整っているわけではなく、時折絵具や粘土の跡がついているようです。枕も絵の具で汚れたものが使われ、寝る場所ですら創作の一部であるかのような雰囲気をもっています。
部屋の壁には三月兎が作成した様々な絵画や彫刻が飾られています。絵はあえて歪んだ形状をしているものもあり、斬新で非現実的なものばかりです。彼の作品は見る者に強烈な印象を与え、それは興奮だけではなく、時には不安感すら覚えさせるようです。部屋の一角には大きな作業台があり、キャンバスや陶芸の材料が山積みにされています。テーブルには使い古された筆や筆洗いの容器、不揃いな粘土が放置され、三月兎が次に取り掛かる創作を待っているようにも見えます。
この部屋はあえて薄暗く、ところどころにスポットライトが当たっているような演出がされています。これにより部屋全体がちょっとした謎めいた雰囲気を放っています。部屋のつくりから自然光が差し込むことは少なく、部屋はややダークな印象を与えます。


眠り鼠の部屋

眠り鼠の部屋は非常に落ち着いた雰囲気で、全体的に穏やかな色合いでまとめられています。淡いベージュとクリーム色の壁が優しく、温かい印象を与えます。部屋はそこまで広くなく、居心地の良さを最優先にした配置がされています。床は柔らかなふかふかのカーペットが敷かれており、歩くたびにふわっとした感触を楽しめます。カーペットの色は薄いラベンダーやミントグリーンなど、優しい色合いが選ばれています。

ベッドは特に気合が入っているようで巨大なフワフワの布団と、シンプルな木製フレームで構成されていますが、その日の気分で変えられるように柔らかい枕が山のように積まれています。カーテンはパステルカラーのシルク製で、日光を柔らかく通し、部屋を優しい光で満たします。
眠り鼠の部屋にはシンプルで温かみのある木製家具が配置されています。中心には木製テーブルとフワフワのクッションが置かれており、訪れた人と穏やかな時間を過ごすためのスペースとして用意されています。部屋の中には大きな本棚があり、愛読している書籍がきれいに並べられているそうです。
部屋の角には小さな観葉植物や、アロマキャンドルが置かれており、温かく落ち着いた空気を作り出していて、時折、優しい香りが部屋を包み込みます。この部屋は柔らかな光に包まれており、昼間は自然光が優しく差し込むようになっています。夜になると部屋に置かれた小さなランプやろうそくが温かい光を放ち、安らぎのある空間を作り出します。音楽もあまりなく、静かな音や時折風の音が耳に入るだけです。



アリスの部屋


扉はティーカップの取っ手のような丸いノブがついた深い赤と金の縁取りの木製ドアで扉を開けると、ふわりと紅茶とバニラの香りが漂います。部屋の形はやや楕円形。壁の一部がほんのわずか斜めに傾いており、まるで部屋全体が夢の中の空間のよう。床は黒とアイボリーの市松模様のタイル。ただしそのタイルはゆっくりと色を変え、夜になると星のようにきらきらと瞬きます。天井は高く、金の鎖で吊られた巨大なティーカップ型シャンデリアが中央でゆっくりと回転しながら光を放っており、その光は柔らかく、甘い紅茶の色をした琥珀色です。
ベッドは王冠のようなヘッドボードをもつ四柱式。カーテンは深い群青とクリーム色のリボンで結ばれています。布団はふわふわの紅茶色と白のレイヤーで、寝るとほのかにアールグレイの香りが漂います。枕元には「Good dreams are brewed here.」と刻まれた小さなティーポット型のランプがあり、そこから流れる光は紅茶にミルクを注いだように柔らかく部屋を照らします。
壁紙はトランプのモチーフと蔦の模様が交互に現れるデザイン。光の角度によってクラブやハートが浮き上がるようです。部屋の中には時計がいくつも掛けられているが、それぞれ違う時間を指しているそうで正しい時間はわからないそう。ただし、午後の紅茶の時間になると全ての針が同時に止まるのでお茶会の時間だけは確実にわかるようになっています。
窓は丸く、ティーポットの蓋のような形をしています。昼は庭の花々が見え、夜は池に映る星空がそのまま部屋の中に流れ込むように輝きます。カーテンは絹のような光沢を持ち、穏やかな時間が過ごせるようです。
部屋の片隅には小さなお茶会用テーブルがあり、テーブルの上には常にティーセットが。アリスが椅子に座ると自動でポットが動き出してお茶を注がれるようです。日によって注がれる紅茶の味が微妙に違うようで(アールグレイの日、薔薇の日、夢の味の日など)時々、カップの中に浮かぶ泡が言葉を作り、「今日の気分は?」と問いかけてくることもあるのだとか。
クローゼットを開くとアリスサイズの衣装が複数並んでいるそうです。鏡の前に立つと、その日の気分に合わせて衣装の色が少し変化する他、鏡の中のアリスが、現実のアリスとは少しだけ違う動きをして微笑むこともあるのだとか。



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